それは、取りも直さず、対テロ対策という同じ脈絡のもと、ウソと脅迫でもって開始されたイラクへの侵略戦争が、イラク国民と国際社会に、いったい何をもたらしたのか、ということを問い直すことに繋がる。
米国自体の対テロ防御体制は、強化されているものの、依然として100%ではないと、米国政府当局自身が分析した。
9.11米同時多発テロから6年目を迎えるのを前に、米国土安全保障省(Department of Homeland Security)のマイケル・チャートフ(Michael Chertoff)長官が10日、「テロとの戦い」における米国の防御体制は強化されたものの、依然としてテロ攻撃の危険にさらされていると述べた。
大規模な軍事力を展開して、主権国家を侵略し、軍事的政治的に破壊することは、結局、テロ根絶には繋がらなかったし、効果がなかったということだ。
むしろ、テロ集団の拠点はアジアやヨーロッパにも拡散し、強化されている。イラク国内にだって、イラク戦争開始以前にはそれほど影響力をもっていなかったアルカイダ系武装組織が、たちまち力を増した、との分析・報告も、以前行なわれている。
アルカイダ「米本土再攻撃の脅威高まる」、米報告書 国際ニュース : AFPBB News 2007年07月23日 19:15
“テロ国家”という烙印を他国に押し付けている当のアメリカ合衆国は、国際社会で唯一、自国の軍隊を世界展開し、自国以外に自国の軍隊基地をおいているし、第二次世界大戦後幾度も、国連での合意なしに、「集団的自衛権」の名の下、勝手に侵略的軍事侵攻、あるいは明らかな大量破壊、大量虐殺行為を引き起こしている。
国家テロを躊躇なく推し進めるテロ国家が、狂気のテロ集団の攻撃にたいして逆上し、本来、国際社会の協力と、国際犯罪を取締る国際法にのっとって行動すべき犯罪にたいして、「戦争だ!」と叫び、テロ集団の盲動に、国家間戦争と同様の行為とお墨付きを与え、自分自身が与えたそのお墨付きのみを行動原理として、他国侵略に乗り出したのが、この6年間の軌跡だった。