市内中央商店街にある映画館で上映中。本日視聴。
これまで幾度か別の作品の上映の際入ったけれど、きょうは比較的入りがよかった。
休日だったからか、上映されている作品によるのか。
内容が内容だからか、50歳代から60歳代くらいの方が多かったような…
「エディット・ピアフ―愛の讃歌」
“女の一生”“女優魂”―こういうと、文学座の杉村春子さんのことをいっているようになってしまうけれども…
映画で描かれていたのは、ピアフ・フアンの印象に残るピアフ像ではなく、マスメディアによって形作られたピアフ像でもない。ある女性歌手の壮絶で波乱に富んだ一生。
ピアフを演じた女優と、女優を化けさせたメイクの技の妙。
なんとも自然に、20歳代から最期までを演じきった。
観ている側が、まるでピアフその人の人生を追体験したようなリアルさ。
時間を自由自在に行き来させながら、ピアフの人生を紡いでゆくように描くストーリー展開。
彼女の素晴らしい歌声を契機に、周囲の関係人物との相関関係の説明も兼ねながら…
生活の糧を得るために、街角で歌う母。その母に浴びせられる、おせっかいを焼く身奇麗な女性の容赦ない非難の言葉。
子供を抱えて生きるために歌うことしか残されていない女性の苛立ちと怒り。
その子供のせいで卑しめられることの切なさ。
怒りの持って行き場はどこにあるのだろう。
スキャンダルに巻き込まれるピアフ。
その彼女の周囲で、死肉を待ちわび貪るようなカメラのフラッシュとえげつない質問で責めたてる記者たち。
この映画に登場するメディアは、すっかりピアフの目線で描かれている。
これまでのピアフ像が一掃され、人間ピアフをこれでもかと見せ付けられた。
ただの伝記映画ではなかった。期待をはるかに超える見ごたえ。
2007/10/08 Mon
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