どちらもBSで放映中。
「太王四神記」「薯童謡」。
どちらも、古代朝鮮半島の歴史背景のもとに描かれている。
わが国は、当時、いまだ日本列島全土を統一国家としてまとめきれてはいない段階。
「太王四神記」の主人公は、わが国の古代史にも深く関わっている好太王、広太土王。
「薯童謡」では、そのもう一方の当事者である百済が当事国で、新羅も舞台となり、「七支刀」「聖徳太子」の名が登場する。
韓国ドラマ「大長今」が終了してから、まもなくBSでも「ファン・ジニ」の放映が開始された。
同じ封建韓国社会における女性のドラマで、人間ドラマとしてたいへん格調高く真面目に描かれている。
が、韓国の時代ドラマには、日本で描かれるドラマとは、また趣きの異なる格調がある。
いわゆる日本における「勧善懲悪」とは、かなりちがう描き様に、深く惹かれる。
勧善懲悪とはまったく異なる、人間の業というか、人間関係の綾というか、その社会ならでは、封建社会ならではの、人間関係の切迫さ、狭さのゆえに凝縮される人間関係のドロドロとした濃さと同時に、封建社会から逃れ出ようとする、独特のエネルギーとの相克。そういうものが、渾然一体というかたちで視聴者に提示されている。
ところが、それを視聴者に提示する脚本家と演技者は、軍事独裁政権の下を脱した、民主的雰囲気のなかで培われた、人間男女の関係と、日本占領下ではばまれていた朝鮮封建社会の歴史の客観性と独自性を描こうとする。
この営為が、日本の時代劇とは、またちがう、独特の複雑さを、私たち日本人に提示してくれるのだ。
男女のあからさまではない交歓と、朝鮮半島独特の山河、日本とはまたちがったカタチで民衆をしばりつけていた儒教的道徳観念などなど、古代での、封建社会での、韓半島、朝鮮半島それぞれでの事情や歴史的背景がうかがわれて、たいへん勉強になる。
七支刀についても、もっと知りたいと思ったし、当時のわが国「倭」の国として国際的に認知されていた範囲の狭さをふりかえることができた。
わが国の歴史は、中国の政変はもとより、東アジア全体のなかでみないと、正確に捉えられないのだということも感じた。
韓流時代ドラマで、歴史の勉強の刺激を受けている。
2008/04/07 Mon
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