2008/02/18 Mon

オタクコミュニスト超絶マンガ評論

たびたびコメントをくれるかわうそさんのサイトで知った、マンガ評論サイト「紙屋研究所」コラムが本になった。
初版は昨年2007年の11月末だし、とっくにサイト内でも紹介されていて知っていたのに、今月2月に入るまで手を出さなかった。
たまたま知人が「こういうおもしろそうな本が出てるから、買っといて」と頼まれたのがきっかけ。ついでに自分の分も買った。

紙屋研究所からリンクがはられているきあさんのサイト(「るるてん」)ですでに見知っている「四コマ」も適宜掲載されている。
本文と合わせて見ながら、なんでディスプレイで見るより、落ち着いて見られるんだろうと、つくづく。
ドライアイになりにくくて、良い媒体で読ませてくれて、ありがとうございます、紙屋高雪さん。

とにかく、題名だよ表紙の…「オタク」「マンガ」に「コミュニスト」って…左右どちらにとってもインパクトありそう。
内容はいたって真摯。
紙屋さんが自分にウソつかないようにしている姿勢がよく伝わるし、共感できる。
笑えるし、考え込まされるし、かなり怖い。

私は映画好きだ。淀川長治さんの影響が大。
中学、高校生の時分、当時の映画月刊雑誌などで淀川さんの映画評を読んで、まだ見ていないのに、まるでその映画を見た気になって恍惚としていた。
その淀川さんの映画評を彷彿とさせるのよね。

これを読んで、わんさかあるサイトのコラムを好きなところからつまんでみたい人がいっぱい出てくるのを期待してしまう。

コラムで触れてあるマンガ、こんど読んでみよう...
posted by Kyawa at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2007/11/08 Thu

黄金の羅針盤

映画館で最近みた予告編の映像に、すっかり魅了されてしまい、『指輪物語』でも『ハリー・ポッター』シリーズでも原作を読んで、それぞれの味わい深さが増したこともあったので、今回も、上映前に原作を読んでおこうと、図書館で借りてきた。



知らなかったのだが、物語は全3巻、大きく3つの部分から成る大部だったので、第1巻を読み終えると、続きが読みたくなって、図書館から続編をまとめて借り出してきた。
第2巻『神秘の短剣』、第3巻『琥珀の望遠鏡』。

児童文学関連の権威ある賞を受賞しているとのことだが、装丁はたしかに小学校高学年以上の青少年を対象にしてあるらしい装丁なんだが、内容には、かなりきつい殺戮描写や性的描写があり、かつ、テーマが宗教のあり方にかかわって大胆に批判的なものだから、オトナでも十分に味わえる、中身の濃い作品だった。

映像化しやすそうな戦闘シーンもあれば、映像化するときどうするのか興味深いシーンもあり、親子関係のギリシア悲劇的な物語的緊迫の度合いの強さをどう描くんだろうかとか、早く映画を見て確かめたいという欲求に駆られる。

とりあえずは、物語の先をどうしても知りたい。第2巻にさっそく手をつける。
映画の方も、『指輪物語』3部作にならって、続きもの3部作だから、きっと第2部、第3部と製作されるんだろうなあ。
posted by Kyawa at 21:52 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2006/08/15 Tue

全巻購入『ゲド戦記』

結局、全巻、購入してしまった『ゲド戦記』シリーズ。
ゲド戦記 全6冊セットゲド戦記 全6冊セット
販売元 : Amazon.co.jp 本
価格 :
[タイトル] ゲド戦記 全6冊セット
[著者] アーシュラ・K・ル=グウィン
[種類] 単行本(ソフトカバー)
[発売日] 2006-05-11
[出..
>>Seesaa ショッピングで買う

先週の土曜日、読み残した第1巻と別巻を購入。本日、別巻読了。
第2巻から第5巻まで読み終えた後で、第1巻を読むと、これがまた面白く読めてしまう。先が分かっているからなのか、余計ハラハラさせられる「ダニー」こと「ハイタカ」の猪突猛進ぶり。
第2巻と第3巻だけ読めば、スタジオジブリ製作のアニメ『ゲド戦記』に生かされたエッセンスが読み取れると思っていた。浅はかだった。
テナーがふともらした「墓所」の話は、確かに第2巻全体で語られてはいるものの、アニメで描写された2人の関係は、むしろ、第4巻、第5巻で描かれる関係や事件を反映している。
クモの城での対峙から感動のラストへと向かうシーンは、第4巻で描かれているドラマに符合する。
テルーの容貌は、アニメを観たときから「火傷あとにしてはきれいすぎる」「むしろ痣だ」と思っていた。第5巻に登場する主人公「ハンノキ」の母が、薄紫色の痣のある女性として彼の回想のなかで語られる。
テルーが竜となるアニメ終盤のシーン。このシーンの要素となった原作の第5巻の、符合するシーンの凄まじさ。込められているメッセージも、原作者自身をめぐる世界の変化と関連しているのか。
第4巻、第5巻とで暴かれ変化させられる「アースシー世界」の真実は、作者自身が、第3巻までに構築してきた世界そのものを自己否定し止揚する過程のようだ。
  1. 影との戦い (原題:アースシーの魔法使い) 初版発行:1976 (原作本初版発行:1968)
  2. こわれた腕環 (アチュアンの墓所) 1976 (1971)
  3. さいはての島へ (最果ての岸辺) 1977 (1972)
  4. 帰還 (テハヌー) 1993 (1990)
  5. アースシーの風 (もう一つ別の風) 2003 (2001)
  6. ゲド戦記外伝 (アースシーの物語) 2004 (2001)
アニメの主人公アレンは、第3巻のアレンではなく、むしろ第1巻で影に怯えるハイタカだ。15歳から19歳にかけて、少年期から青年初期にかけてのゲドの苦悩と成長。
そういえば、ハイタカの護身動物とでもいうべきオタクの描写で連想してしまったのが、アニメ「風の谷のナウシカ」に登場するキツネリスのテト、これまたアニメ「母をたずねて三千里」でマルコのともをして海を渡り大陸を旅したサルのアメデオ。
posted by Kyawa at 23:01 | Comment(0) | TrackBack(1) |

2006/08/02 Wed

Earthsea - ゲド戦記 -

宮崎吾朗第1回監督作品、スタジオジブリゲド戦記』で描かれた物語とかかわる、2つのシリーズ、「こわれた腕環」と「さいはての島へ」を購入。

あしたは休みの日なので、ゆっくり読んでみよう。

アニメ作品のなかで、現代社会の事象が投影されていると思われる描写がいくつかあって、それらが、はたして、原作にあるものなのか、アニメ化にあたって、描かれたものなのかにも興味がある。
  • ストレスから、わが身のなかに暴力的衝動を抱え込み、それをもてあましている少年
  • 一見明るく賑やかな街では、互いが商取引だけでつながっていて、真実の関係をむすぶことには無関心でいる
  • ドラッグを売買するオトナと蝕まれる子どもたち
  • 奴隷がつめこまれた馬車牛車は、まるで、どこに連れてゆかれるのか分からないままバスにつめこまれる派遣労働者の群れのようだ
posted by Kyawa at 18:49 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2006/06/02 Fri

指輪物語 フロドの旅

『指輪物語』の文庫版(新版)全9巻と、追補編を購入したのも、もう1年以上前だ。原作(もちろん翻訳されたもの)を読んで、予習してから、映画の2編、「二つの塔」と「王の帰還」を観た。予習しておいて良かった。

だが、つくづく思っていたのだ。
文庫版に掲載されている地図(これは勘違い。文庫版には地図が付いてなかったようだ。私が見たのは、関連サイトに紹介してある地図だったようだ)は、中つ国全体を概観するもので、フロドたちがたどった足跡を、文章をもとに検証しようとしても、なかなかたいへんなのだ。

先日から、改めて追補編を読み返していて、ふと「帯」に目がいった。こういう良い本を作ってくれた人がいたんじゃないか!



さっそく注文した。きのう届いた。
この地図を作ってくれた、バーバラストレイチー(Barbara Strachey)女史に感謝。
日本語版は、伊藤盡(いとう・つくす)さんが訳して、2003年2月に初版が発行されたらしい。
本の後ろに、そう書いてある。

ストレイチー女史が書いた「序」には、こうある。
私が最初に『指輪物語』を読んだとき、フロドとその仲間たちの辿った旅路を網羅している完璧な地図帳があれば、と願ったものでした。その思いは、その後も『指輪物語』を読むたびに募り、ついに私は、自分でそのような地図帳を編んでみようと決心したのです。
よくぞやり遂げてくださいました。思っていたって、そうそう簡単にできるもんじゃござんせんよ!

この本の原語版がイギリスで刊行されてから、すでに20年以上経過しているとのことだ。
posted by Kyawa at 23:13 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2005/09/28 Wed

Brokeback Mountain

9月10日の夜、CSで生中継されていたヴェネチア映画祭。
ビートたけし監督や宮崎駿監督の手がけた作品の評価が注目されていたらしい。
その映画祭、ヴェネチア映画祭のサイトを観ようと検索したら、そもそも、ヴェネチア・ビエンナーレという、映画以外の数々の芸術をふくめた一大祭典の一環だったんだね。知らなかったよ。

そのヴェネチア映画祭のなかで、作品に金獅賞を授与されたアン・リー(Ang lee)監督。彼の受賞作品が、"Brokeback Mountain"だった。
このときには、まだその作品の内容を知らなかったんだけど、その後数日たって、アップル・コムの映画予告編コーナーに、この作品が登場。
配役がすごい。いま売れている男優女優がどんどん登場。
主役のエニスとジャックを、『グリム兄弟』の Heath Ledger と『ザ・デイアフタートゥモロー』の Jake Gyllenhaal が演じている。エニスの妻の役は、数年前米国で大ヒットしていたテレビドラマ『ドーソンズ・クリーク』に出演していた Michelle Williams が。

この映画に原作本があることを知って、たいへん興味をもった。
どういうてん末になるのかを知りたいというのもあった。米国で上映されるのも、ことし12月になるらしいから、日本上映は来年になるかもしれんし、待ちきれなかった。
それで、原作本をアマゾンで注文。10月に入るかもしれんという予告にもかかわらず、注文して3日くらい後に到着。
職場を配達先にしていたのと、その日、たまたま宿直担当だったので、じっくり読んだ。



米語版のペーパー・ブックだったし、そもそも短編単作の刊行本だったので、薄いのなんの。メール便できちゃったし。
いちおう、通算10年くらいの英語教育を受けてきたので、おおまかには読めるでしょうと、おおらかな気持ちで、その日に読み終えました。
「ガッデム」「ファッキン」などという、汚い言葉が“連呼”されていて、「アメリカ人ちゅうのは、こういうきちゃない言葉づかいなのかー」と変に納得した。
男同士の性的接触場面があり、それはほんの数行で終いなんだけど、男女の交歓ではないので、「彼の手が彼のひざに」とかいう文章がでてきて、ジャックとエニスの、どっちの手がどっちのひざに? と、たいへんこんがらがる文章にも出くわした。

文章の比較検討は不可能だけれど、感触として、たいへん淡々とした描写なのに、二人の男と、彼らの妻たちの心情、彼らの家族の心情が、痛切に伝わってくるのだ。
彼らが友情から性的関係へと発展してゆく背景となる、“Brokeback Mountain”での「ツアー」(羊追い)。その自然の描写が、簡素だけれど美しい。
心情を文章で描写する表現は、あまりないのだけれど、ところどころに、すっと挿入される心情表現の「くり返し」が、ウッと涙腺をくすぐっちゃう。
ネタバレに近いんだが、ジャックは死んじゃうんだ、さいご。残されたエニスの悲痛が、最終数ページで、これでもかと書いてあるんだが、「悲しいだろ、オラオラ」という感じの文章じゃないんだな。淡々と、切々と、彼の言動と周囲の反応、状況を描写することで、耐えられないほどの悲しみを表現してるんだな。
でも、このラストには妙に納得した。当時の米国社会で、実質、こういう二人が、互いの愛情をたいせつにしてゆきたいと願ったら、こういう結末がいちばん美しい終焉だったと思った。これって悲観的すぎる?

二人が出会ったのが、1963年、20歳のとき。“Brokeback Mountain”での出来事から、実に20年もの間、つまり、39歳になるまで続いた二人の関係を、わずかA5版58ページの本に凝縮してあるこの原作本。予告編を観るかぎり、原作本の印象的な箇所は、すべて映像化されているみたいだ。
posted by Kyawa at 20:58 | Comment(1) | TrackBack(0) |

2005/07/20 Wed

HARRY POTTER and the Half-Blood Prince

ようやく本日到着した、イギリス版ハリポタ最新作。
同じ大学の英文学科に通っていた友人にはげまされて、辞書を片手に読んでみようかしらんと、思い立ったわけ。

Harry Potter and the Half-Blood Prince (Harry Potter 6) (UK)Harry Potter and the Half-Blood Prince (Harry Potter 6) (UK)
販売元 : Amazon.co.jp 洋書
価格 :
[タイトル] Harry Potter and the Half-Blood Prince (Harry Potter 6) (UK)
[著者] J.K. Rowling
[種類] ハードカバー
[発売日]..
>>Seesaa ショッピングで買う


だいたい、ワタシはといえば、日本語の古い言葉を専攻していたんだが、研究姿勢と結果が、中途半端なものである上に、第二外国語で選択したのが、フランス語(だから、シャンソンの訳詩なんてのを、臆面もなくアップしている)。
でもさ、一応、中学から高校、大学と、最低でも10年間は、英語学習歴があるわけだし、そもそも、J.K.Rowling は、児童を主要対象に書いてるわけだから、そんなにびっくりたまげるような、専門用語(魔法の用語は別にして)は使用されてないはずだから……。
日本語訳が出るまでにも読み終わりそうにもないけど。なんとなく、かっこいいじゃない?
それに、原作の文体の雰囲気を味わえるし。原語独特の、シャレとか、韻とか、そういうのもわかりそうだしさ。
まだ読み始めたばかりだけど、初っ端からつまづいてます。わからん単語がすぐ出てくる。それでも、一応、すっとばして読み進めてみると、これが案外、おおまかな状況や情景が、見えてくるもんなんだな。
じっくり取り組んでみます。
posted by Kyawa at 23:08 | Comment(1) | TrackBack(0) |

2005/07/11 Mon

エンゲルスからカウツキー夫妻への書簡

ワタシが『マルクス・エンゲルス全集』を所有していることをご存じの、ご近所にお住まいの方から、きょう、電話があった。
その問い合わせで、はじめて知ったんだけど、エンゲルスさん、カウツキー夫妻の離婚への、アドバイスをしてたんだね。

1888年10月。カウツキー夫人と、カール・カウツキー本人へ、日を置かずに、エンゲルスが手紙を書いている。
初めは、夫人へ。その数日後に、夫であるカールへ。
騒動の契機は、カールの浮気だ。結局、相手の女性は、カールの弟の方に心変わりして、婚約までしちゃったらしいんだけど。
エンゲルスのアドバイスで、感心してしまったのが、カールへの手紙のなかで語られている態度。
当時の男女の社会的地位の相違からして、「離婚」が、男性にとってと女性にとってとは、“月と鼈”ほどの社会的影響・損害の差があるということについての言及。
なかなかのモンでした。
今度、本(『全集第37巻』)が返ってきたら、じっくり読み返してみようっと。
posted by Kyawa at 18:57 | Comment(1) | TrackBack(0) |

2005/05/20 Fri

小説「聖書」

原題は“The Book of God”。仲村明子さんの見事な翻訳によって日本に紹介された、ウォルター・ワンゲリン( Walter Wangerin )の作品。



「旧約篇」と「新約篇」とを続けざまに購入したのが2000年の夏。

すでにこの翻訳本は、徳間書店から1998年に発行されていたので、アメリカはもちろん、日本でもすでにかなりの反響をよんでいた本だった。
聖書に登場する人物が、小説の形式で(ことわっておくけど、日本の「私小説」を連想しないでほしい。あくまで、欧米で発達した「小説」形式のことだ)、生き生きと描かれているので、その苦しみや悲しみ、「神の恩寵」にふれたときの怖れと喜びが、現代に生きるわれわれにも、切々と読み手に伝わってくる。
なぜ数年を経てこのタイミングで思い出したかというと、たまたま通院日で、待ち時間が長いことが分かっていたから、手持ち無沙汰にならないように、手軽に読める本を携帯しようと本棚を見たことがきっかけだった。
『資本論』ノートのなかでも、聖書からの引用が数カ所あって、それにたいする私見を書いたのだけれど、それがまとはずれでないかどうかを確認するために、ワンゲリンの小説「聖書」新約篇を参考にさせてもらったという経過もあった。
映画『パッション』で、キリスト受難がリアルに映像化されたことともあいまって、まだ読みきっていなかった「使徒行伝」篇とは別個に、「新約篇」の当該箇所を読み返してみた。

映像化されたからかもしれないが、はじめてこれを読んだときよりも、そのシーンが鮮烈に迫ってくる。

むしろ、映像化されなかったような文脈の襞までが、切ない。
改めて、「裏切った」ユダの信条と、運命を受け入れきるまでのイエスの模索・思索など、人間のもがきとうめきが、聞こえてくるような内容に、「聖書」がより身近に感じられたことを思い出した。
posted by Kyawa at 16:04 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2005/04/30 Sat

図書館から借りた本に

山梨県立図書館から、本を借りた。

パラパラと斜め読みしていると、信じられないページがいくつもでてきた。

鉛筆で傍線が引っ張ってある。
「こういうことをしたかったら、買え!」
顔の見えない、ワタシより前に借りた不届き者に怒鳴りつけたくなった。
posted by Kyawa at 23:52 | Comment(0) | TrackBack(0) |