2007/12/27 Thu

信長

NHK教育で放映。劇場録画放映「信長」。
市川海老蔵が、新たなる解釈による織田信長像を見せた話題の舞台…【作】斎藤雅文【演出】西川信廣…
これで視聴は2回目だが、番組紹介内容を参照したのは初回。新たなる解釈とやら、人間解釈をめぐっては、不真面目さが前面に出ていて、観ていて気持ちが悪くなるは、海老蔵の大根振りに、「こんな姿をよくぞ公共電波に流す度胸があるは」と驚くは。
これを2度も目にしてしまった私も私。不覚の極み。
信長像をめぐっては、なんら興味を惹かれるような新たな解釈なんぞ、微塵もなければ。
むしろ、NHK大河の過去の放映作品、緒形直人さん主演「信長」の信長像に、共感し、新鮮味を覚えたものだが。

海老蔵さん、もうちょっと謙虚に、芸に磨きをかけた方がよござんす。
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2005/08/12 Fri

らくだ論

落語「らくだ」に「論」がついた戯曲名。ここらへんから、「はあ?」と思う人がいるでしょう、きっと。それが、この本を書いた、北村想さんの狙いなのかも。

久しぶりに、生の舞台を観た。それも、下北沢、駒場方面に出て行って芝居を観たのは、大学時代以来だから、それこそ、うん十年ぶりだわ。

駒場アゴラ劇場にて、8月9日から14日まで、モンキー・ロードの制作で開演されている芝居。

会場に入ったら、分厚い資料が各席に揃えてあったっけ。この夏、「夏のサミット2005」と称して、夏休みをねらって、6つの舞台が上演されているらしかった。
やっぱ、あそこら辺に近くて、交通の便がいいと、いいよね。
だいたい、ワタシの住んでるところから、この会場に行くとなると、交通費を安く済まそうと思えば、ほぼ1日つぶすんで、すなわち1日拘束されるわけだから。「気軽に芝居を観に」というふうにはいかないんだよね。

でも、断っとくけど、わが山梨県でも、ちゃんと劇団ありますし、きちんとした芝居観られますから。…って、これまでこまめに見に行ってなかったことに後悔…。

さて、「らくだ論」だが、副題は「坂口安吾の『堕落論』による」となっている。
「らくだ」というのは、動物の名前でもあり、比喩でもある。
「らくだ」をくり返して数回声に出してみましょう。
らくだらくだらくだらくだらく……
いつの間にか、「らくだ」は「だらく」になっていた。

さて、「らくだ」というのは、落語の有名な題目(こういう言い方するのかな?)。
落語というのは「オチ」がある。「さげ」ともいうそうな。
「落」。
「堕落」の「落」である。

ここでなんとなくつながっているように思えるんだけど、本を書いた当人が、本のなかで、それを、意図的に逸らす。
「関係ないかもしれません」
出演者がつっこむ。「『かも』とはなんじゃい!!」
それで、本の書き手は、ふたたび「オーディエンス」を煙に巻く。
「さきほどの訂正をいたします。関係ないかもしれないと申しましたが、関係あるかもしれません」
なんも言ってないのに等しい。そこが出演者によって(つまり本の書き手によって)、ふたたびつっこまれる。「なんじゃそりゃ?!」

この手法は、これまで2回、北村想さんの戯曲を演じさせてもらったことがあったっけが(かなり昔むかしだったわ。なんせ、20数年前と十数年前だもん)、たいへん冒険的な、というか、過激なというか、率直な試みではなかろうかしらん。

落語の「間」と、オーディエンスと演者との間にある「間」。もちろん、意図的に、劇作家が作り出そうと意図していて、演者が意図的に生じさせている劇空間での「間」。
それと、そういう意図的な「間」と、実際演じている時に生じる、突発的な「あせり」「緊張」「トチリ」など、演者の側の「オタオタ」と、オーディエンス層の、その場その場の違いから生じる、「間」(ワタシが観たのは、『平日マチネ』。小学生のガキが、親といっしょに来ていたが、変なところで、大うけしていて、こちとらがその受け具合にしらけてしまった瞬間が、正直、2回ほどあったわな)。

それらの、劇作家としては、散々経験済みの突発的な不可解な作用とは別個に、劇作家が物申したい核心部分は、かなりストレートに、劇的空間を通じて伝わってきた。
この、「劇的空間を通じて」「劇作家」と「演出」の意図が、伝わるというのは、なまなかなことじゃないんだよね。

客層の幅広さが、幅広すぎてさ。
坂口安吾を熟読してそうなオッサンから、小学生までだぜ!
困るよなー。演る方は。
さすが、プロだなと思った(プロとアマとのちがいっていうのは、芝居の場合、食っていけないことを重々承知して、割り切って、俳優修行に努めつづけるかどうかだけなんだと思うんだけど。そしてそれが一番難しくて、肝心なところだと思うんだけど)。
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2005/07/08 Fri

クサイ芝居

芝居でいう、いわゆる「クサイ」芝居というのは、かなりニュアンスが違うんだけど、Caramel Box の芝居(舞台全体じゃなく)より、「すっから母さん」の方が、よほど、くさいんだけど、どっちがすきかというと、「すっから母さん」です。

Caramel Box には、NHK「大地の子」で大注目されて、かなりドラマで引っ張りだこの上川さんが所属している。以前から注目されていた劇団らしいけど、やっぱ、上川ヒットを契機に、劇団の方も、ファン層が広がったことは確かだろう。
でも、くさい。芝居がくさすぎ。脚本のコンセプトも、くさい。浅すぎ。お気楽に、ミュージカルと芝居の半端的な舞台で、中途半端なんだけど、中途半端ということを自覚せずに楽しめる観客層には十分でしょう。
そりゃ、一つの舞台を、それも、全国巡業なんていう、かなりハードなことをやっている「演劇集団」だから、かなりの苦労をして、芝居を制作していることは重々承知の上で、それでも、「すっから母さん」の方がいい。
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2005/05/02 Mon

寿歌

「ほぎうた」と読む。1984年、ワタシが大学の演劇サークルで演らせてもらった戯曲だ。北村想さん作。

この北村想さんのサイトに、たまたまちょっとしたきっかけがあってたどりついたんだけど、コラム「ポピュリズム」(populismだな。なかなか思い切った題名です)が、かなりおもしろい。ほぼ毎日更新(ほぼじゃなくて、まちがいなく毎日更新されている。すごいことです)されているので、毎日のぞいてます。
この戯曲『寿歌』が、「ダ・ヴィンチ」1月号のテーマ「雪」において、塵芥川賞受賞を受賞したそうだ。1979年に上演されてから、実に、26年間、高校生から、海外の演者まで、さまざまな人びとに演じられ続けられてのおめでた。
そういえば、ワタシが演じさせてもらったとき、サークルでちゃんと届け出てたんかな?
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2005/03/10 Thu

オペラチュニティ番外編

これを観て、CDを注文してしまった。

スカパー、シアター・テレビジョンのプログラム。もともとはイギリスchannel4のOperatunityという番組らしい。

とうとう、あの2人がプロデビュー。すばらしい!!

レジ係で4人の子持ちで、最近新しい恋人をみつけて、元のダンナと別れたばかりで新たなパートナーと同居中の、笑顔がすてきな女性。

全盲ではないけれど、ほとんど視力がないけれど、温かな夫と3人の子どもに恵まれたバツイチの女性。

2人の歌声のすばらしい資質と、それを発掘し、伸ばし、鍛錬し、潜在する力を引き出すことのできる「システム」が存在するイギリス。うらやましい。

その顛末は、これまでの番組を観てもらうか、再放送を期待してもらうか、ワタシの過去ログをのぞいてもらって雰囲気をうかがってもらうかしてもらうしかない。
彼女たちが、とうとうCDを発売することになった。その顛末をドキュメントしたのが、今回の番外編。

スタジオの収録現場。2人の普段の生活を追うカメラ映像と、新しい生活を追うカメラ映像がシンクロする、ちょっと涙が出てくるほどの感動の編集。
それに触発されて、この、チャンネル4製作、オペラチュニティから生まれた、才能あふれる(前途は多難だけど)2人が出したというCDを、ネット購入してしまいました。

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2005/02/25 Fri

プレイメイト/SWAP 2004

近江谷太朗プロデュースPLAYMATE第5弾『SWAP 2004』。

登場人物の4人(実は役者が4人で、登場人物はそれより多いんだけど)全員に感情を移入してしまうわたしは、「ヘンタイ」でしょうか?
脚本自体の面白さと、舞台のアンサンブル、空気の面白さのせいで、なんど見ても飽きないし、惹きこまれてしまう。SkyPerfecTVのTheaterTVのプログラムで視聴。
スワップという言葉の猥雑さが、そのうち、人間の愛情のあり方の純粋さって何だろう――という、至極、猥雑ではないところに導かれていくわけ。

2組の夫婦のやりとりが、同じ舞台空間で交錯する演出の効果が、とても面白いし。

ストーリーと題材の奇抜さと、普遍さと、現代っぽさが、とても刺戟的。
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2005/02/18 Fri

オペラチュニティ

なんども泣かせていただきました。
原題は、Behind the Stage
イギリスのTVプログラムで大ヒットしたプログラムだそうで、名門「イングリッシュ・ナショナル・オペラ」、略してENOで、活躍するまでの、一般オーディションから、プロとの公演までの、ドキュメンタリーというのかな・・・。
もう、3度見ました。

3~4部に分かれていまして、SkyPerfecTVのTheaterTVのプログラムの一つでして。もう、地上波放送と決別して、こんなに得したことはない! というくらい、感動しまくったプログラムでした。
プロのオペラ集団(楽団も、歌い手も)のなかに、一般応募の方がたが出演できるチャンスを確保しているシステムがあるのにも驚いたし。

レジのおばさん。ほとんど全盲でバツイチのうえに3人の子持ちの女性2人が、プロを相手に、もう・・・ごめんなさい。実際見てもらわないと分からないけど、ほんとうにすばらしい舞台を演じきったんですよ!!
人間の可能性と、それを保障できる社会。
そういうシステムが、日本にもあればいいなあと、つくづく思いました。
ああ、よかった。CS、SkyPerfecTVに契約してて。くだらないNHKニュースや民放のバラエティ番組に神経をすり減らさずに済んで。
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2004/12/09 Thu

和宮様御留

SkyPerfecTVTheaterTVチャンネルの番組で視聴。

花組芝居が上演したものの録画が放映されていた。

「和宮様御留」は、 大竹しのぶ主演でTVドラマが放映されたことがあった。

今回の芝居を観ていて、そのときの記憶が滔々とよみがえってきた。
たしかTVドラマで観行院を演じていたのは大ベテラン女優の森光子

宰相典侍(さいしょうのすけ)庭田嗣子を演じていたのもベテランの女優さん(森光子さんほどではないけれど)。

いま名前が出てこない。 よくTVドラマに顔をだしているんだけど。
この後、いろいろと検索して見たら、当時の俳優さんたちの配役をアップしてくれているブログ発見。そうそう、 庭田嗣子は園佳也子さんやった。能登命婦(のとのみょうぶ)は吉田日出子乙羽信子も登場してたとは・・・覚えがない。江戸近郊の町人の娘、 宇多絵役を池上季美子が演じていたのはなんとなく覚えてたんだけど。
あのドラマで印象に残っているシーンと台詞はすべて芝居のなかに出てきていた。

しかし、ここまでドラマチックに、シニカルに、 コミカルに、切ない舞台にできたのは、花組芝居という集団と加納さんの手腕によるものだろうなあ。
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2004/10/06 Wed

すべての犬は天国へ行く

もう2年前だ。この芝居を観たのは。やっぱりSKY PerfecTVのチャンネルで。
観るのは4回目。上演は2001年4月。

放映までに一定の期間が経っているし、かのイラク侵略戦争が勃発してからも一定の時間が経ってるし・・・。

はじめて観たときには、あまりの残虐さと、不条理と、不可解さと、・・・それでも感じる切なさに、とまどってしまったけど、いま観ると、すべてのドラマが女性だけで演じられていること、そのものと、ケラリーノ・サンドロビッチ&ナイロン100°Cのかもしだす雰囲気が、心地いいなあと思う。
心地いい・・・というのは不謹慎かも。



笑ってる自分と観客に、パンチを入れたくなるし。
自己嫌悪に、笑いながら、陥らせてくれる、観客を食ってる、不謹慎な、芝居だなー。
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2004/05/06 Thu

OINARI-浅草ギンコ物語-

昼間も視聴したが、今晩きょう2回目の視聴。Theater TVにて。



「国策映画」という映画ジャンルが存在した時代、芝居人の心意気を描いた逸品。現代的テーマだとつくづく思う。“八甲田山死の行軍”が「当時」ご法度テーマだったとは知らなかった。映画化されたのは画期的だったんだなあ・・・。
時期的に言っても、グッド・タイミング(意味合いによってはバッド・タイミング?)だと思うし、こういう時期にこういうテーマで芝居をうったメンバーに拍手と共感の賛辞を送りたい。
posted by Kyawa at 22:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | シアター